Adobe Creative Cloud ProとStandardの月額差は2,600円(税込)。この差額が何に効いてくるかというと、Firefly生成クレジットの量(月4,000 vs 月25)とモバイル・webアプリのアクセス範囲の2点に集約されます。デスクトップアプリ20本以上はどちらも使えます。
Creative Cloud Standardは2025年8月に追加された個人向けの新プランです。デスクトップアプリは従来通り利用できますが、生成AI機能やモバイル・web版の利用範囲が制限される代わりに、Proより月2,600円安く使えます。Creative Cloud Proは旧「コンプリートプラン」の後継で、生成AI・モバイル・webアプリすべてフルアクセスできる全部入りプランです。Adobe公式でも両プランの違いとして生成AI機能とモバイルアプリのアクセス範囲が案内されています。
PhotoshopやIllustratorを20年以上仕事で使い続けてきた立場から、どちらを選ぶべきかを整理しました。
| Creative Cloud Proがおすすめな人 | Creative Cloud Standardで十分な人 |
|---|---|
| 生成AIを仕事のワークフローに組み込みたい | デスクトップアプリを中心に使っていればよい |
| Fireflyで動画生成・音声翻訳も使いたい | 生成AIは月に数回試す程度 |
| iPadやweb版のPhotoshop・Illustratorを使う | モバイル・web版はほとんど使わない |
| 学生・教職員割引を使いたい | 月額を2,600円抑えたい |
ProとStandardの違い
- 生成クレジット量
Pro は月4,000クレジット、Standard は月25クレジット - 動画・音声AI(プレミアム生成機能)
Proは使える、Standardは使えない - モバイル・webアプリの範囲
Proはフルアクセス、StandardはPhotoshop web版・Illustrator iPad版などが基本機能のみ
デスクトップ版のPhotoshop・Illustrator・Premiere・InDesign・After Effects・Acrobat Proなど20以上のアプリは、どちらのプランでも同じように使えます。クラウドストレージも両方100GBで差はありません。
| 項目 | Creative Cloud Pro | Creative Cloud Standard | どっちを選ぶ? |
|---|---|---|---|
| 月額(税込・年間月々払い) | 9,080円 | 6,480円 | 節約ならStandard |
| デスクトップアプリ(20以上) | ◯ フルアクセス | ◯ フルアクセス | どちらでも同じ |
| モバイル・webアプリ | ◯ フルアクセス | △ 一部のみ | iPad・web作業あり→Pro |
| 標準生成機能(画像・ベクター) | ◯ 生成クレジット消費なし | △ 月25クレジット内 | 頻繁に使う→Pro |
| プレミアム生成機能(動画・音声翻訳等) | ◯ 月4,000クレジット | ✕ 利用不可 | 動画生成するなら→Pro |
| サードパーティAIモデル(OpenAI・Googleなど) | ◯ | ✕ | 使い比べたい→Pro |
| Fireflyボード(ムードボード) | ◯ 無制限 | ◯ 無制限 | どちらでも同じ |
| クラウドストレージ | 100GB | 100GB | どちらでも同じ |
| 学生・教職員向けプラン | ◯ あり | ✕ なし | 学割使いたい→Pro |
| セール対象実績 | ◯(50%OFF実績あり) | 確認できていません | セール狙いなら→Pro |
価格・仕様は変更される場合があります。最新の情報はAdobe公式(Standard)およびプラン一覧ページでご確認ください。
ProとStandardの料金を比較
支払い方法ごとの価格差を整理します。
| 支払い方法 | Creative Cloud Pro | Creative Cloud Standard |
|---|---|---|
| 年間プラン(月々払い) | 9,080円/月 | 6,480円/月 |
| 年間プラン(一括払い) | 102,960円/年 | 72,336円/年 |
| 月々プラン(縛りなし) | 14,480円/月 | 10,280円/月 |
価格はすべて税込です。最新の料金は公式サイトでご確認ください。
月々払い年間プランで比べると差額は2,600円/月、年間では30,624円になります。一括払いでは年間30,624円の差。これがFireflyの生成クレジット差(月4,000 vs 月25)とモバイル・webアクセスの差に相当するということです。
なお、Standardには月々プランも存在します(月10,280円)が、年間プランと比べて月3,800円高くなるため、長期的に使う前提であれば年間プランの方が割安です。
生成AI機能の違い
ProとStandardの差で一番大きいのは、Fireflyまわりの生成AI機能の差です。ここだけ詳しく見ておく価値があります。
「生成クレジット消費なし」vs「月25クレジット」の体感差
Proでは対象となる標準生成機能をクレジット制限を気にせず利用できます。Standardでは生成AI機能に利用できる生成クレジットが月25クレジット付与されます。機能によって消費量は異なるため、使い方次第ですが、日常的に生成機能を使う場合は25クレジットではすぐに消費しきることがあります。月に数回試す程度であれば足りることもあります。
生成機能ごとのクレジット消費量はAdobeが随時更新するため、詳細は公式の生成クレジットFAQでご確認ください。
プレミアム生成機能はStandardでは利用できない
Standardで利用できないのが、テキストから動画生成・音声翻訳・Premiere Proの生成延長といったプレミアム機能です。これらはProの月4,000クレジットを使って初めて利用できます。動画生成などプレミアム生成機能では1回あたりの消費量が大きいため、用途によっては4,000クレジットでも計画的な利用が必要です。各機能の消費量はAdobe公式の生成クレジットFAQでご確認ください。
個人的な感覚では、Photoshopの画像修正に生成塗りつぶしを使う程度ならStandardでも「たまに使う分には足りる」と思います。ただし動画翻訳や生成延長をワークフローに組み込みたいなら、Standardでは入り口すら開かないので、Proひとつで完結できるかどうかを軸に判断するのが実際的です。
なお、ProにはOpenAIやGoogleなどのパートナーAIモデルをAdobe製品内で直接使える機能もあります。Standardにはこの機能がありません。複数のAIモデルを使い比べたい方はProでないと対応できません。
| 生成機能 | 種別 | Pro | Standard |
|---|---|---|---|
| テキストから画像生成(Firefly) | 標準 | ◯ 生成クレジット消費なし | ◯(月25cr内) |
| 生成塗りつぶし(Photoshop) | 標準 | ◯ 生成クレジット消費なし | ◯(月25cr内) |
| 生成再配色(Illustrator) | 標準 | ◯ 生成クレジット消費なし | ◯(月25cr内) |
| テキストから動画生成(Firefly) | プレミアム | ◯(月4,000cr) | ✕ 利用不可 |
| 音声・動画を翻訳(Firefly) | プレミアム | ◯(月4,000cr) | ✕ 利用不可 |
| 生成延長(Premiere Pro) | プレミアム | ◯(月4,000cr) | ✕ 利用不可 |
| 効果音を生成(Firefly) | プレミアム | ◯(月4,000cr) | ✕ 利用不可 |
クレジット消費量はAdobeが随時更新します。最新の仕様は生成クレジットFAQ(Adobe公式)でご確認ください。
ProとStandardのモバイル・Webアプリの違い
デスクトップ版は両プランとも同じように使えますが、モバイル版・web版のアプリはStandardで制限がかかります。
| アプリ | Creative Cloud Pro | Creative Cloud Standard |
|---|---|---|
| Photoshop web版・iPad版 | ◯ フルアクセス | △ 基本機能のみ |
| Illustrator iPad版・web版(Beta) | ◯ フルアクセス | △ 基本機能のみ |
| Lightroom モバイル・web版 | ◯ フルアクセス | △ 基本機能のみ |
| Acrobat モバイル・web版 | ◯ フルアクセス | ◯ フルアクセス |
| Adobe Express モバイル・web版 | ◯ フルアクセス | ◯ フルアクセス |
| Adobe Fresco モバイル・iPad版 | ◯ フルアクセス | ◯ フルアクセス |
Standardで「基本機能のみ」の対象アプリは、iPadやweb版で利用できる機能が限られます。iPadでIllustratorを本格的に使いたい・Photoshopのweb版で外出先から作業したいという使い方には、Proの方が適しています。
逆に言えば、デスクトップだけで作業が完結する方にはモバイル・web版の差はほぼ関係ない話です。Acrobat・Adobe Express・Frescoはどちらでもフルに使えますし、このあたりがメイン用途であればStandardで十分ということになります。
Standardで十分な人・Proが必要な人
Standardで十分な人
- デスクトップ版アプリを中心に使っていて、モバイル・web版はほとんど使わない
- 生成AIはPhotoshopで月数回試す程度で、動画生成・音声翻訳には今のところ興味がない
- 毎月2,600円の節約を優先したい
Proが必要な人
- Photoshopの生成塗りつぶしやIllustratorの生成機能を日常的に使う(月25クレジットではすぐ足りなくなる)
- Firefly・Premiere Proで動画生成・音声翻訳・生成延長を仕事に使いたい
- iPad + Illustrator・Photoshopでの作業がある
- OpenAIやGoogleなどのパートナーAIモデルを使い比べたい
- 学生・教職員向け割引を使いたい(学割対象はCreative Cloud Proのみ)
ProとStandardをどちらにするか迷う場合、価格差だけで比較するのは少し危険です。セール実績を見ると、Proは過去に年間51,480円(50%OFFセール時)での購入実績があるのに対し、Standardはセール対象になったことが確認できていません。定価で比べればStandardが月2,600円安いですが、Proをセール時に買えば年間コストが逆転するケースもあります。
20年以上PhotoshopとIllustratorを仕事で使い続けてきた経験から言うと、デスクトップ中心の作業であれば、Standardで困る場面はほとんどありません。Photoshopの生成塗りつぶしやIllustratorのベクター生成を月に数回使う程度なら、25クレジットで収まることも多いです。ただ、Fireflyで動画を生成したり、Premiere Proの生成延長を使いはじめると話が変わります。プレミアム機能はStandardでは一切使えないので、「将来的にそこまで使いそうか」で判断するのが正直なところです。
なお、PhotoshopかIllustratorの1本だけで十分という方には、単体プランとStandardをどっちにするかという比較も生まれます。単体プランは月3,280円なので、2本以上使うならStandardの方がコスパが高くなります。フォトプランのような専用バンドルが合う方もいるので、用途に合わせて確認してみてください。
Standardにして、差額2,600円を別ツールに回す使い方
ProとStandardの差額は月2,600円。「Proに上げるより、Standardで使い続けながらその2,600円を別のツールに充てる」という選択もあります。実際、デスクトップアプリ中心であればStandardで作業上の不満はほとんど出ません。浮いた差額でどんなツールが使えるか、参考までに紹介します。
| ツール | 月額目安 | どんな人に向くか |
|---|---|---|
| Figma | Starter 無料 Professional $16/月〜(年払い) |
UIデザイン・プロトタイプ中心のデザイナー。IllustratorはロゴやDTP用途に絞り、インターフェース設計はFigmaで分業する使い方 |
| Midjourney | Basic $10/月〜 | 画像生成をFireflyより多用するクリエイター。Standardの月25クレジットでは足りないが、Midjourneyをメインにすることで補える |
| Cursor | Pro $20/月〜 | コーディングも担うWebデザイナー・フロントエンド寄りのクリエイター。HTMLやCSS、JSの実装をAIに任せたい場面で活躍する |
| Claude Code | Claude Pro $20/月〜 | デザインとコーディングを両立したい方。ランディングページ制作や自動化フローの構築など、AIにコードを任せたい場面で活用 |
| Udemy | 月額プラン 1,750円/月〜 | デザイン・Web・AI関連の講座が月額で学び放題。Standardにして浮いた差額を「スキルアップへの投資」に回したい方に。Photoshop・Illustratorの使い方講座も充実している |
上記の料金は本記事執筆時点の参考値です(Figma・Midjourney・CursorはUSD建てのため為替により変動します)。最新の料金は各サービスの公式サイトでご確認ください。
FigmaのStarterは無料、MidjourneyのBasicは$10程度なので、差額2,600円の範囲で収まる選択肢もあります。CursorやClaude Codeはそれ単体では差額を超えますが、「Proに上げる代わりにStandardのまま別ツールを試す」という発想で捉えると、生成AIへの投資先が「Fireflyのクレジット」なのか「コーディングAIや画像生成ツール」なのかによって最適な組み合わせは変わってきます。
Standardはどこで買える?
Standardの購入でまず戸惑うのが「どこで買えるの?」という点です。Adobe公式のプラン一覧ページにはStandardが表示されません。ログインしていても、していなくても同じです。購入経路は3つあります。
- Standard専用ページから購入
Adobe公式サイトにStandard専用ページ(adobe.com/jp/creativecloud/standard.html)が存在します。ここから購入導線が用意されています。 - Adobeアカウントページからダウングレード
すでにProを契約中の方は、アカウントページの「プランを管理」からStandardへの変更手続きができます。 - Adobeカスタマーサポート経由
チャットでの問い合わせからも切り替えが可能です。
なお、Adobe公式ではStandardはAdobe.comからの購入を案内しています。本記事執筆時点ではAmazonなどの小売店での取り扱いは確認できませんでした。
セールについても触れておくと、これまでのAdobeセールでStandardが対象になった実績は確認できていません。もともとの価格設定がProより低く設定されているためと考えられます。Proは年1〜2回の大型セールで50%OFFになることがあるので、「セール価格で最終的にどちらが安いか」はタイミング次第で変わります。
少しでも安く買うなら
Proを安く買う方法
Adobe公式の大型セールを狙うのが最安です。年間一括払いで102,960円のところ、50%OFFセール時は51,480円になります。セールは年4回(1月・3〜4月・7〜8月・11月)の傾向があり、2026年7月22日までは初年度50%OFFキャンペーン中でした。次の本命は11月のブラックフライデーです。
学生・教職員の方は年間を通じて大幅割引が適用されます(1年目:月1,982円〜、2年目以降:月4,180円・税込・年間月々払い)。
Standardを安く買う方法
セール対象になった実績がないため、基本的には定価での購入になります。年間一括払い(72,336円/年)を選ぶと、月々払い(年換算77,760円)より約5,400円安くなります。これが唯一の節約手段と考えておくのが現実的です。セール情報・購入先については以下の記事もあわせてご参照ください。
押さえておきたいポイント
-
StandardからProへの変更はいつでもできる?
Adobeアカウントページからプラン変更の手続きができます。ProからStandardへのダウングレードも同様に対応可能です。変更時の精算条件は契約内容や購入経路によって異なるため、詳細はAdobe公式のプラン変更ガイドでご確認ください。
-
単体プランとStandardはどちらが安い?
使うアプリの組み合わせによって変わります。単体プランは1本あたり月3,280円(税込・年間月々払い)が基本ですが、アプリによって価格が異なる場合があります。目安として2本以上使う場合はStandard(月6,480円)と比較する価値があります。フォトプラン(月2,380円)のような専用バンドルの方が安くなるケースもあるため、用途に合わせて確認してください。
-
生成クレジットは翌月に繰り越せる?
繰り越しはできません。毎月リセットされます。Proの月4,000クレジット、Standardの月25クレジットともに、使い切れなかった分は翌月に持ち越されません。
-
学生・教職員向けにStandardはある?
学生・教職員向け割引の対象はCreative Cloud Proです。Standardには学生・教職員向けの割引プランは用意されていません。学割対象の方はProを大幅割引で利用できます(1年目:月1,982円〜、2年目以降:月4,180円・いずれも税込・年間月々払い)。
-
Standardはどこで購入できる?
Adobe公式のプラン一覧ページには掲載されていませんが、Standard専用ページ(adobe.com/jp/creativecloud/standard.html)から購入できます。既存のProユーザーはAdobeアカウントページからダウングレード変更も可能です。本記事執筆時点ではAmazonなどの小売店での取り扱いは確認できませんでした。
ProとStandardをどっちにするか、結局のところ「生成AIをどこまで使うか」と「iPadやスマホでも作業するか」の2点で比較すれば答えが出ます。デスクトップで複数アプリをそこそこ使う程度ならStandardは合理的な選択肢です。生成AIを仕事に組み込みたい、動画制作も視野に入れているという方はProで始める方が後悔が少ないと思います。
状況別・選択の目安
- 複数アプリをデスクトップで使う・AIはたまに試す程度 → Creative Cloud Standard
- 生成AIを仕事に使いたい・動画制作もある → Creative Cloud Pro
- 1本だけ使えれば十分 → 単体プラン(月3,280円〜)
※価格・プラン内容は変更される場合があります。最新の情報はAdobe公式サイトでご確認ください。
著者:Mitsuharu (Art Director / Web Director / Designer)
2002年よりデザイン業界に携わり、エディトリアルデザイン、プロダクトデザイン、Webデザインなど20年以上の実務経験があります。現在はWebデザイン・Web制作に関する情報サイト『WebDesignClip』『webclips』を運営し、デザインツールや素材サービスの検証・レビューを行っています。
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